家具の手入れ・オイルフィニッシュについて

<無垢の木の暖かさ>
木の年輪に自分の生きてきた人生をなぞえると・・・なんだかため息が出てしまいますね。
 人が皆違うように、木も個性があります。同じ樹種でも一本一本違いますし、 同じ木から切り出した板でも一枚一枚皆違います。同じ作品は二つと出来ません。 木の暖かさというのは単に物理的性質からだけでなく、その個性が醸し出すのではないかと思います。
 「樹齢100年の木を使ったら100年持つ家具を作れ」と言われます。 この家具が100年間使い続けられるなんて夢のような話ですが、いずれどこかで手入れや修理が必要になるでしょう。でもその時に手をかけるだけの値打ちのある物ということが一番大切なことだと思います。
<無垢の木は呼吸しています。>
無垢の木は呼吸していますので、お部屋の環境により伸びたり縮んだり反ったりします。 これは無垢材の質感を生かすオイル仕上げなどの宿命です。木の温もりというのは 呼吸を止めないオイル仕上げが醸し出す風合いなのです。といいましても実用的な不具合は困りますので、 グルッペでは十分に乾燥させた木を使い、変化しても実用的に差し支えのないような組み方を随所に工夫しています。、 例えば、木の伸縮率は縦方向、厚さ方向幅方向、で異なり一般的に、1:5:20といわれています。その差を予想して 隙間をあらかじめ採ったり、スライドできるようにしたりします。 でもやはり限度があります。急激な環境の変化や、冷暖房の風や熱が直接当るような所、直射日光の当る所は苦手です。 また梅雨時はどうしても引き出しが開かなくなったりもします。開かずの引き出しは辛いものが ありますが、どうか木が生きている証しとしておおらかに対処していたければ幸いです。 自然の摂理を肌で感じ取っていただいて、木の変化をお部屋の環境のバロメーターなどとして 見ていただければ幸いです。
<オイルフィニッシュ>…使い込むほどに味が出てくる仕上げ…
オイルフィニッシュはオイルを拭き込んで仕上げる方法です。 他の塗装のように表面に塗膜をつくるのではなく、植物性オイルが木にしみ込んでいるだけなので 、手で触れた木の暖かみや質感を損なうことなく、汚れなどを防ぎます。グルッペでは天然樹脂と 亜麻仁油を主成分とし、健康や環境に配慮したドイツ製のオスモオイルやリボスオイルなどを使って 自然な落ち着いた仕上げにしています。
<汚れや傷について>・・・「使い込むほどに味が出る」
汚れに強くなるといいましても、ある程度はどうして傷やしみが残ります。 「使い込むほどに味が出るというのは、表現をかえればどんどん使うことにより、汚して、傷付けて? 木が変化していく結果です。さらに乱暴な言い方をすればオイルフィニッシュとはあらかじめオイルで 均一に汚しているということです。お客さんの中には全く無塗装でという方もいらっしゃいます。、 使っていく証しとして食品などで汚して仕上げていきたいという方もいらっしゃいます。 もし汚れや傷を特に気にされる方は・・・オイルフィニッシュはお勧めしません。 でもこの機会に「使い込むほどに味が出る」オイルフィニッシュを是非一度味わっていただきたいと 思います。
コーヒーやカレーなど水性のものは、しみになりにくいですが 油性のマジックなどはとれにくいです。(どんな塗装でも同じですが・・・) また鉄製の缶や栓抜きなどを濡れたままにして置いておくと、 木のタンニンと反応して黒いしみになったりします。これもとれません。 取るとすれば、サンドペーパーごしごしやるという方法があります。 あとオイルを塗っておくと気にならなくなりますが、 よほど悲しい汚れ以外は頻繁にはやりたくないですね。 でも他の塗装方法と比べると塗幕を作っていないので塗装面がはがれたりしないので ペーパーで手入れできるという気軽さは利点でしょう。 傷のいかない家具はありませんので、傷が味わえるという点ではオイルフィニッシュはグッド です。 汚れを気にしてカバーをかけたりしないで多少のことは気にせずに、どんどん使ってくださいね。 3年もするときっとその汚れや傷がきっといい味になってくると思います。
<手入れの仕方>
日頃の手入れ 乾拭きが基本です。濡れ布巾で拭くとそれだけオイル分が抜けやすいということです。 濡れたら早めに拭き取りあと空拭きします。輪染みなどは早めにふき取れば比較的つきにくいです。 また牛乳などをこぼした場合は その脂肪分が良いようですので、気になさらずにそのままこぼした食品で拭いてください。 椅子の座面や脚を掛ける部分など、直接体が触れるところは使い込んでいくうちにいい艶が でてきます。もしオイル分が抜けてきたなあというときはオイルで拭いてみてください。 オイルを布に染ませて拭いてください。そのままべとつかない程度にふきあげればOKです。 最初は半年に一回程度を目安に。オイルで拭けば拭くほど艶も増しますが、基本は乾拭きです 。使い込んで艶を出しましょう。
手入れ用オイル小分けします。 オスモオイル(100ml)リボスオイル(100ml)各1000円   (※注意:オイル拭きした布が自然発火する恐れがありますので生ごみ処理してください。)
<引出しについて>
木の伸縮によって一番影響するのが引出しです。梅雨どきなど、 どうしても渋くなることがあります。どうしてもきつくてお困りの時は、 内側からドライヤーをあてる、部屋を除湿する。風通しのよいところへ引き出しごとだしてみる などしてみてください。よくなることがあります。 年間を通じて様子をみて、もし問題がありそうなら、鉋がけなどで調整いたします。 その間ご心配、ご不便をおかけしますがご理解のほどよろしくお願いします。
木工房グルッペのトップページに戻る