木の色

 木の色の話は難しいです。 この木の色は何色?と言われてもなかなか一言では表現しきれません。 例えば、クルミの色は一言でいうと「茶色」ですが一枚の板の中をよーく見ると、 白っぽい所、赤っぽい所いろんな色が混じっています。 また一本の木の中でも心材と辺材(淵の部分)とでは全然色が違う木がほとんどですし、 同じ心材でも芯に近い部分と外側また、 "元"(根っこの方)と"末"(先の方)で これが同じ木か?と思うほどに色合いや風合い違うものもあります。 家の内装の色に合わせて木を選ぶ場合、特に着色された床板や壁などに色を合わせようとしますと、 木の選択に無理がでてくることもしばしばです。 また木の色は時間とともに変化し、深まっていきます。 塗装方法によっても違ってきます。また使い方によっても違ってきます。 どれが本当なの?ということになります。無垢の自然の色合いはどんな色にも合う奥深かさがあります。

硬さ

 木によって硬い木、柔らかい木といういのはありますが、同じ一枚の板でも硬い所と柔らかい所が あるものです。 いずれにしても傷のつかない木はありませんので傷はあまり気にせずに、どんどん使いこんで 味わいを出していきたいものです。 通常硬いほど丈夫ですが、硬いほど重いものが多いので、重すぎてちょっと困ることもあります。 軽いけれど粘りがある、 復元力があるというような観点もあります。 家具材としての理想は「あまり重くないのにそこそこ硬くて強い」でしょうか。 そういう点でクルミは適度の重さ硬さでよく使う理由です。 参考までに硬さの比較しますと・・・・ あくまで目安ですが、柔らかい方から、アカエゾマツ<キハダ<クルミ<タモ、マホガニー、サクラ、チェリー<ブラックウォールナット<ナラ<イタヤ・・・といった感じです。

価格

 材の価格はその丸太のグレードや購入時期など様々な事情で大きくかわります。 例えばこの机はクルミではいくらですか、 サクラだとどれくらいになりますかというお問い合わせの場合、 クルミのこんな感じの板を使った場合はいくらで、 サクラのこんな感じの板を使った場合はいくらと お見積もりになります。結果はサクラの方が高くなったり、 クルミの方が高くなったりします。
例えば同じサイズのシンプルデスク1台作るのに、クルミで10万円(1.0倍)から~13万円(×1.3倍)くらいとしますと、
 サクラ・・・・1.05~1.5倍、チェリー・・・・1.1~1.4倍、ナラ・・・・1.05~1.5倍、イタヤカエデ・・・・1.1~1.5倍
 メープルでは・・・・1.05~1.2倍、マホガニーでは・・・・1.2~1.5倍、ブラックウォールナット・・・・1.05~1.5倍
というような範囲のお見積もりになるかと思います。
数字(掛け率)が小さいほどより安くできる材があるということです。 掛け率が大きいほど、より貴重な材があるということにもなります( 特に貴重な一枚板は時価でのお見積もりになります)制作費となりますと、材料費+工賃というような計算になりますので、作り易さということも大切です。 クルミが安くできるというのは、クルミ材が決して安いという訳ではなく、 グルッペではクルミを一番多く使っているので 適材適所の使い易さがあるということでもあります。
 高い材を使えばその分製作費は高くなりますが、幅が狭いものや、節の多い安価な材を使った場合でも、製作するにはかえって手間がかかるという場合も多いです。せっかくのご注文製作ですので、コストパフォーマンスを考えれば、そこそこのグレードで作るのが有利になります。

ページ上部へ戻る